ニュータウンのように新しい町づくりを目にする機会は多いのですが、人が住んでいた住まいや街自体が無くなることを目にする機会はあまりありません。
北海道の夕張市鹿島は以前、炭住と言われる団地に多くの炭鉱で働く住民が生活し、駅があり街がありました。炭鉱の閉鎖とともに次第に人は町から移住し、学校が無くなり、そして町自体が無くなりました。
北海道を一人で旅した時、大夕張を訪れました。学校跡や歩道橋、電車、道等今まで人が生活していた街の面影がわずかに残っており、どう感じてよいのかうまく表現できませんでした。ひび割れたアスファルトの町中の道を探索していたとき、小高い丘に黄色い旗がなびいているのが見えました。これは大夕張に思いを寄せる方が、設置したもので他に、すでに廃校になった鹿島小学校の玄関前に一冊のノートと鉛筆を置いていたそうです。
帰ってから調べて見ると、そこには思いを寄せている人が沢山いることに気が付きました。